日本では地震、台風、落雷、大雪といったさまざまな自然災害が頻繁に起こります。
8月15日の朝方4時頃に大阪市内で約24万件の大規模停電がありました。
その当時の気温は28度超える熱帯夜。
夏の期間は、自然災害による停電が発生すると、熱中症のリスクが増大します。
改めてそうした事態に備えて、夏の停電対策を万全にすることの重要さを実感しました。
今回は、夏の停電時の暑さ対策、熱中症対策、必要な防災用品についてご紹介します。
夏の停電した時の暑さ対策
夏に発生する停電が短期間で解消される場合、深刻な問題は避けられます。
しかし、自然災害が原因で電力設備に損傷を与えた場合、復旧作業には長い時間が必要とされることが多々あります。
そのために停電した時の暑さ対策についていくつかご紹介します。
①ローリングストックによる飲料水の備蓄
夏の台風に伴う停電で室内温度が急激に上昇する場合、十分な水分補給は必須です。
一般的に、1人あたり1日に3リットルの水が必要とされています。
特に家族の人数が多い家庭では、ローリングストック方式で常に一定量の水を備えておくと良いでしょう。
ローリングストックは、必要な量を先に確保し、日常的に使用しながら補充を行うことで、常に一定の水を保持する方法です。
これにより、飲料水を日常生活で使い回すため、賞味期限の心配も減ります。
②断熱窓ガラスの設置
「複層ガラス」や「真空ガラス」といった遮熱効果の高い窓ガラスの設置には以下のような利点があります。
- 外部の強い日差しを遮断する
- ポータブル電源で動作するエアコンの冷気を室内に保持する
これらの窓ガラスは、室内の温度が上昇するのを効果的に防ぎ、熱中症予防にも寄与します。
複層ガラスは断熱性を高めるために低熱伝導の空気層を持ち、真空ガラスはガラスの間に真空層を持つことで熱の移動を阻止します。
③通気性と速乾性の高い衣服の準備
長期にわたる停電やその他の理由で外に避難することが必要になることも考えられます。
その際、通気性と速乾性に優れた衣服を事前に準備しておくと、湿気がこもることなく快適に活動できます。
特に暑い季節におすすめの素材は「リネン」です。
この素材は汗を素早く吸収し乾燥させるため、肌に密着する不快感を軽減できます。さらに、衣服内の空気の流れを良くするため、涼しく過ごすことが可能です
④車のガソリンを定期的にチェックする
台風による停電で気温が上昇する際、車のエアコンを使って暑さから逃れることができます。
そのため、非常時に備えて車のガソリンは定期的にチェックし、補給しておくことが大切です。
車のエアコンの使用は燃料を消費するため、ガソリンが十分にあるかを確認することは重要です。
また、台風後に電力供給が再開されている別の地域への移動が必要な場合にも、ガソリンが必要となります。
⑤バックアップ電源の準備
台風による停電対策としてバックアップ電源の準備が欠かせません。
ここでおすすめするのは、ポータブル電源の使用です。
ポータブル電源は大容量のモバイルバッテリーで、スマートフォンはもちろん、家庭用の冷蔵庫や扇風機などの電気製品にもAC電力を供給できる便利なデバイスです。
通常の発電機に比べて静かで排気ガスが出ないため、屋内でも安全に使用することができます。
特に長期間の停電が予想される際には、大容量のモデルが適しています。
また、EPS(緊急電源供給)機能やUPS(無停電電源装置)機能を搭載しているモデルを選ぶと、停電が発生した瞬間に電源が自動的に切り替わり、電気製品の動作を継続できます。
夏の停電時の暑さ対策についてまとめました。
続いて、夏の停電時にもう一つ注意が必要な熱中症対策についてもご紹介します。
夏の停電時に熱中症から守る方法7選
夏の停電が熱中症リスクを高める理由について述べましたが、適切な対策を事前に準備することでこれを大幅に減らすことが可能です。
以下では、これらの対策方法をそれぞれ詳しく解説します。
①窓を開けて自然の風を取り入れる
エアコンが動かない状況でも、これらの方法で室内の気温を下げることができます。
まず、家の中で陰になる窓を開け、外の風を室内に導入しましょう。自然の風は体感温度を少し下げる効果があります。
②保冷剤を活用する
室温が下がらない場合は、体を直接冷やす方法も効果的です。
例えば、保冷剤や「瞬間冷却パック」を利用して、首や脇の下、太ももの付け根などの体の主要部位を冷やすことで、迅速に体温を下げることが可能です。
停電が長引くと予想される時は、保冷剤をクーラーボックスや保冷バッグに移しておくと良いでしょう。
冷蔵庫が使えない時でも、保冷剤が溶ける速度を遅らせることができます
③扇子やうちわを使用する
扇子やうちわは、電気を使わずに涼を取るためのシンプルな道具として有効です。
100円ショップなどにもうちわが売ってたり、扇子などもすぐに手に入ります。
売り切れや、買いに行けない場合はお家にある紙皿や、厚紙、その他扇ぐものがあればなんでも使いましょう。
④水風呂を利用する
断水がなければ、バスタブに水を溜めて水風呂で涼むのも一つの方法です。
停電が起こったら、すぐお水をためておくといいでしょう。
⑤車のエアコンを活用する
家のエアコンが動かない場合、車でエアコンを利用する選択肢もあります。
ただし、車が停止している状態で長時間エアコンを稼働させ続けると、バッテリーへの負担が大きくなるため、この方法は短期間に限定してください。
⑥電池動力の冷却装置を使用する
室内での対策としては、電池を使うハンディファンなど小型の冷房装置を準備しておくと、停電時でもすぐに涼を取ることができます。
事前に電池なども補充しておくといいでしょう。
⑦ポータブル電源冷房装置を組み合わせて使う
ポータブル電源を使えば、家庭用のサーキュレーターや扇風機など、プラグが必要な冷房装置も長時間利用可能になります。
まとめ
夏の停電した時の暑さ対策は?熱中症から守る方法7選についてまとめました。
夏の停電時、特に「暑さ」は大きな問題となります。
短時間の停電では暑さを我慢し耐えることが可能ですが、長引く場合、適切な対策を行わなければ快適に過ごすことは難しくなります。
高温の室内環境は熱中症のリスクを高めるため、冷房が利用できなくなった際は、直ちに窓を開けて空気の流れを改善しましょう。
軽装になり、水や麦茶、スポーツドリンクを摂取しながら、保冷剤や水を使用して体温を下げ、熱中症を予防してください。
また、事前に水入りペットボトル、保冷剤、クーラーボックス、生活用水、うちわなどの必需品を準備しておくことが重要です。
さらに、乾電池やポータブル電源、家庭用蓄電池、発電機を用意しておくと、停電時でもハンディファンや扇風機、場合によってはエアコンも使用でき、より安心です。
今からでもできるので、事前準備していきましょう。